全てのドローンで撮影ができるわけではありませんが、最近では趣味で使う安価なドローンでもカメラを搭載しているものがたくさんあります。その撮影性能についてはドローンに搭載しているカメラによってずいぶん違いがあるのですが、現在市販されているドローンは、1万円未満のもので約200万画素、3~4万円出せば1400万画素のカメラを搭載したドローンを購入することが可能です。つまり、趣味で飛ばしているドローンでも、かなりきれいな映像を撮ることができ、実際に動画撮影サイトなどでは一般人が趣味のドローンで撮影した動画などが多数掲載されています。小型ドローンに搭載されている小さなカメラで撮ったとは思えない鮮明な映像に、驚く人も多いのではないでしょうか。
小型でクリアな撮影ができるドローンは、これまで撮影が困難だった高所や狭所、危険な場所などでの空撮を容易にしましたが、どこでも簡単に撮影できるということが、逆にプライバシーの問題を生みました。たとえば、小さなドローンで他人の敷地に侵入して窓の中を撮影することもできますし、通常なら外からは見えない高層マンションの一室も外からの視線を気にする必要が生じてきました。露天風呂などでの盗撮など、犯罪行為に悪用することも考えられるでしょう。どこでも撮影できるというのがメリットだけでなく、デメリットにもなりえるのです。撮影可能な機種かどうかは見ただけではわかりにくいので、自宅の周辺をドローンが飛んでいると、それだけで盗撮されているのではないかという気味悪さを感じる人も多いのではないでしょうか。もちろん盗撮目的で空撮を行っている人はほとんどおらず、多くの人が飛行そのものや、臨場感のある映像を楽しんでうるのはわかるのですが、盗撮が可能、というのも確かですから、将来的には何らかの規制がかけられることも十分に考えられます
ドローンで撮影した画像は、そのまま保存されたり操縦するタブレットで見たりと、いろいろな楽しみ方ができますが、ドローンによっては撮影しながら同時にネット配信が可能なものもあります。こうしたドローンはもちろん配信の手間が省けたり、リアルタイムの映像をニュースにできたりといったメリットがありますが、プライバシーの面では心配する人も少なくありません。空撮ということで、かなり広範囲に撮影される可能性があり、そこに知らない間に写りこんでしまうとそのまま配信されてしまうためです。そのため、リアルタイムで配信する場合は周辺の映り込みにも注意が必要ですし、出来ることならプライバシーの問題を避けるために、録画したものを問題ないか一度チェックして、それから配信したほうが安全でしょう。